新入荷 再入荷

非常に状態が良く完動のクーガ115です。其れでもつい最近これよりも状態の良い殆ど新品に近い同じモデルが入手できた為、コレクションからの放出です。とても大きなラジオで持ち運ぶには限界かそれ以上です。重さは電池を入れると何と2.5kgもあります。発売は75年、ソニーがbclブームの火付け役とも言えるICF5800の大ヒットを出してから1年半後でした。トロピカルバンドと言う南半球の放送も聴ける広い短波受信バンドを備え、前作の吠えろクーガと同じ16cmの大型スピーカーを持ち、音も性能もソニーを凌駕すると言うナショナルの強い意気込みを感じます。デザインもシルバーの高級感あるアルミヘアーライン仕上げの前面パネルで、全体のレイアウトもダイヤルスケールも見易い、非常に良く出来た完成度の高いラジオだと思います。但し重さと同様価格も￥26800と重量級で、この二つの要素(重さと高価さ)が災いして当初の思惑ほどは売れなかったのではないでしょうか。ナショナルではこの後、ポータブルのメリットを捨てて据え置き型に近いデザインとよりbclに特化したクーガ2200でビッグヒットを飛ばします。このラジオは此方では3台目です。デザインは古いのですが、何というか高級品のイメージで現代の中華ラジオには無いオーラを感じます。多分ここ迄凝ったデザイン、意匠のポータブルラジオは今後も出てくることはないでしょう。各スイッチ類の感触も良く、レイアウトも非常に良く考えられて使い易い。前回此方で扱った際には音の緩さ、言い換えれば解像度の低さを指摘したのですが、今回のものに斯様な問題は有りません。前作の吠えろクーガはキャンタイプの大型パワートランジスタを2個も使うと言うオーディオアンプ顔負けの贅沢な仕様でしたが、此方は短波受信に重点を置いたためか、そこまで音質中心の作りでは無く通常のパワートランジスタ2本です。一方でスピーカーは吠えろよりもコーンに深さのあるオーソドックスなタイプで吠えろに見られる分割振動が原因と思われる煩ささがありません。16cmと言う口径と余裕のあるボディのお陰で低音も相当に低いところから十分でます。音楽鑑賞には下手なシスコンよりも良いでしょう。全バンド受信良好、キズなしの美品故この価格です。到着翌日迄の不良には誠意を持って対応します。ACコード、電池、キャリングベルト付きです。